“ひもじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
空腹45.8%
16.7%
12.5%
12.5%
8.3%
4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さだめて空腹ひもじいことでござろう。わたくしがかてを求めてまいります。そのあいだ、しばらくここに休息なされ。」
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
娘が来て世話をするまで、わしには衣服きものを着せる才覚もない。暑い時節じゃで、何ともなかろが、さぞひもじかろうで、これでも食わっしゃれって。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今日きょう一日は山中に潜伏して、日の暮るるを待って里へ出る方が安全であろうと、ひもじい腹を抱えて当途あてども無しに彷徨さまようちに、彼はおおいなる谷川のほとりに出た。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
お丹れて、「何もそんなに尋常ぶって、御辞退にも及びますまい。ひもじい腹なら食べるがいのさ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
にんじん——言うはやすしさ、おじさん。それに、いつもひもじいくらいでよしといたほうがいいんだよ。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
両親ぐらゐにひもじい思はきつとせませんから、破屋あばらやでも可いから親子三人一所に暮して、人に後指をさされず、罪も作らず、うらみも受けずに、清く暮したいぢやありませんか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)