じゅ)” の例文
折柄おりから上潮あげしおに、漫々まんまんたるあきみずをたたえた隅田川すみだがわは、のゆくかぎり、とお筑波山つくばやまふもとまでつづくかとおもわれるまでに澄渡すみわたって、綾瀬あやせから千じゅしてさかのぼ真帆方帆まほかたほ
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
じゅか、田中あたりか、ざきの森か、まさかこの順道じゅんどうをそのまま吉原へ入るのではあるまい。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのまま駕籠は千じゅ掃部宿かもんのしゅくを出払って、大橋を渡り切ってしまうと、小塚ッ原から新町、下谷通り新町とつづいて、左が浄願寺じょうがんじ、右が石川日向、宗対馬守なぞのお下屋敷でした。