じゅ)” の例文
油学士は、前後左右、それに頭の上を見渡し、砂漠の真中の一本のユーカリじゅの下には、主席と彼との二人の外、誰もいないことを確かめた上で
雪女ゆきおんなしろ水晶すいしょうのようなひとみからはなつひかりと、人魚にんぎょのかんむりや、くびにかけた海中かいちゅうのめずらしいかいや、さんごじゅのかざりからながれるかがやきは
雪の上の舞踏 (新字新仮名) / 小川未明(著)
忍剣にんけん龍太郎りゅうたろう小文治こぶんじ蔦之助つたのすけ竹童ちくどうの五人は、時にとって炎暑えんしょをしのぐ一じゅかげともありがたく思いながら
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのターコール僧正そうじょうが、ある日、にわのぼだいじゅのこかげのベンチにこしをおろして、休んでいますと、みすぼらしいなりをした、年とった男がたずねてきました。
活人形 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
かくの如きの人にして、みかどとなりて位を保つを得ず、天に帰しておくりなあたわず、びょう無く陵無く、西山せいざん一抔土いっぽうどほうせずじゅせずして終るに至る。嗚呼ああ又奇なるかな。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
堂後の崖に在ったヒュースケンの墳墓が、もし無事に残っていたなら、わたくしがかつて見た一じゅの梅は、十余年の星霜を経ただけその幹を太くし、間もなく花をさかすであろう。
墓畔の梅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
これから、ぼくは、おとうさんと地球ちきゅうを一しゅうして、さんごじゅのしげったみなみしまかえるのだ。げんちゃん、ぼくたちのんでいる、みなみほうへ、きみもやっておいでよ。
台風の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
大きなぼだいじゅのあるターコール僧正そうじょうの家から、一ばかりはなれた町のはずれに、きたない宿屋やどやがありました。見すぼらしい年とった男は、そこへ僧正そうじょう案内あんないしてきました。
活人形 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「亭々の一じゅは、南の木。このあたりに、くすのきという者がいるのであろう」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どうかわたしえたさかなと、あたたかいごはんってください。ぜにはないけれど、ここにみごとなさんごじゅと、きれいなほしのような真珠しんじゅと、おもたいきんかたまりがあります。
黒い旗物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そしてたいへん慈悲深じひぶかくて、なんでも貧乏びんぼうな人たちにめぐんでやり、自分は、弟子でしわかいおぼうさんと二人きりで、大きな、ぼだいじゅのそばの小さな家に、つつましくくらしていました。
活人形 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「じゃあ、こっちへおいでなさい。一じゅの縁だ、茶でも上げよう」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二人ふたりは、りんごじゅ手入ていれをしたり、栽培さいばいをしたりして、そこでしばらくいっしょにらすことになりました。二人ふたりのほかにも、いろいろなひとやとわれていました。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「一の流れ、一じゅえん。それはいうまでもありません」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あのえだはなくのは、いつのことか。」と、ちらちらとゆきに、そとをながめながらおもったのが、はや、くっきりとえだ全体ぜんたいにうす紅色べにいろびて、さんごじゅるようながするのです。
汽車は走る (新字新仮名) / 小川未明(著)
じゅめぐること三そう
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)