“七葉樹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とち40.0%
とちのき20.0%
しちようじゅ10.0%
ウィルトカスタニエン10.0%
ウィルトカスタニー10.0%
ヒッポカスタノ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何故かと申しますなら、あの周囲ぐるりにある七葉樹とちの茂みの中には、電鈴を鳴らす開閉器スイッチが隠されているからでございます。するとどうでございましたろう。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
私はまた皆に飯倉の通りにある木は七葉樹とちのきだったと告げました。数日前RやAや二三人でその美しい花を見、マロニエという花じゃないかなど云い合っていたのです。
橡の花 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
それとは直角に七葉樹しちようじゅの並木が三列に植えられ、既に盛り上がるように沢山たくさんの花の芽を持っている。どれもこれも六七十年のたくましい喬木きょうぼくであった。
サルツブルヒに着いたのは午後四時、空はまっくらで、エリザベート・シュトラーセの七葉樹ウィルトカスタニエンの並木の間を、雨を切ってパルクホテルに着いた時は、何だかいやに陰気な町だと思った。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
そして日盛りに白いシャツ一つになって、大きな草刈鎌をふるう百姓達は、裏庭につづく七葉樹ウィルトカスタニーの蔭に集まって小休みをする、晩餐はかかさずテレースの卓を囲んで
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
公園は、無論、立派なものではないが、水際に植えた、七葉樹ヒッポカスタノの若葉が美しく、二十年ぐらい経った公孫樹や、楓が珍らしい。時々しめやかに小雨が降る。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)