“曽”のいろいろな読み方と例文
旧字:曾
読み方割合
かつ76.0%
か12.0%
カツ4.0%
かっ4.0%
そ4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
真実(ほんと)に愛せられることも曽(かつ)てなかった。愛しようと思う鶴さんの心の奥には、まだおかねの亡霊が潜み蟠(わだか)まっているようであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
百七十二箇所のトンネルをくぐる滇越(てんえつ)鉄路の難所も、瘴癘(しょうれい)無人の魔所も見て来たが曽(か)つてこんな陰惨な光景に出会ったことはなかった。
雲南守備兵 (新字新仮名) / 木村荘十(著)
そんな小な事件が起つて、注意を促してすら、そこに、曽(カツ)て美(ウルハ)しい福田と、寺の創(ハジ)められた代(ヨ)を、思ひ出す者もなかつた程、それは/\、微かな遠い昔であつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
死と向い合って坐する幾日を、ラ氏はこの苦しい施療室で過し、曽(かっ)て住みなれた三等室に憧憬の心を寄せ通した。
ラ氏の笛 (新字新仮名) / 松永延造(著)
木(き)イ曽(そ)のネエ、ときやがった