“まゝ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
56.3%
14.8%
5.5%
間々4.7%
3.9%
3.1%
往々2.3%
隨意2.3%
自由2.3%
真間1.6%
眞間1.6%
随意0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だ東京で三年前に買つたまゝのをかぶつて居る僕の帽もこの連中れんぢゆうあかみた鳥打帽やひゞれた山高帽やまだかばうに比べれば謙遜する必要は無かつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
ねんばかりまへにうせたる先妻せんさいはらにぬひとばれて、いま奧樣おくさまにはまゝなるあり、桂次けいじがはじめてときは十四か三か、唐人髷とうじんまげあかれかけて
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さう思ふと、この小さな故郷の村の出来事がいかにも他愛なく、まゝごとじみてみえる。
(新字旧仮名) / 岸田国士(著)
段々だん/\むら遠退とほのいて、お天守てんしゆさびしくると、可怪あやし可恐おそろしこと間々まゝるで、あのふねものがいでくと、いま前様めえさまうたがはつせえたとほり……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
皇国本は程本と一致して、まゝこれに優つてゐる。呉本は鮑の所謂いはゆる館本である。蘭軒は三本を比較して、皇国本第一、呉本第二、鮑本第三と品定した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「別にやつてもゐないが、ざつとこんなもんだ。無資本の工場といふ格さ。現代のまゝとは如何なるものか、まあ、参考に見てくれ。君は、今日は、午前だけかい?」
双面神 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
着たるは一がう往々まゝある事加之そのうへ女が死骸も他人にて白妙しろたへに相違なし然らば惣内里では有まじサア有體ありていに白状致せ左右とかく強情を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
渠等かれら無頼ぶらいなる幾度いくたびこの擧動きよどう繰返くりかへすにはゞかものならねど、ひとそのふが隨意まゝ若干じやくかん物品ものとうじて、その惡戲あくぎえんぜざらむことをしやするをて、蛇食へびくひげい暫時ざんじ休憩きうけいつぶやきぬ。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
何うにかして巻いて仕舞おうといろ/\に遣って見まするが、何うも自由まゝにならぬうちに、新橋発の汽車は品川へ着き、ぞろ/\と下車するもの乗車するものでごた/\している。
丈「わたくし在所ぜえしょは葛飾の真間まゝ根本ねもとゆえ、明家あきやが有りましょうからかッしゃいまし」
眞間まゝの岡、木立の繁り深き、縣主日置殿の館から、今しも第一番の太鼓が、白露の空をどよもして鳴り渡つた。大森林の木魂を驚した響きはやがて入江の波上に鳴り渡り、曉天數里の郡内に傳はつた。
古代之少女 (旧字旧仮名) / 伊藤左千夫(著)
白魚しらうをのやうなくろ点々ぽち/\ひとえた……くちからは不躾ぶしつけながら、らるゝとほいましめの後手うしろでなれば、ゆびさへ随意まゝにはうごかされず……あゝ、くるしい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
随意まゝにさつしやりませ。すつとこかぶりをした天狗様てんぐさまがあつてろかい。しづめさつしやるがい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おくさんはうつむいたまゝいつた。
(旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)