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まヽ
と、五六
間手前から
叱り付けた。
唖者の
子等は人の
気勢に
駭いて、手に手に
紅い
死人花を持つた
儘畑を
横切つて、半町も無い
鹿ヶ
谷の盲唖院へ駆けて帰つた
別亭の
洒落たるがありて、
名物の
松がありてと
父君の
自慢にすがり、
私し
年來我が
儘に
暮して、
此上のお
願ひは
申がたけれど、とてもの
世を
其處に
送らしては
給はらぬか、
甚之助樣成長ならば
是より
以後の
一生五十
年姫樣には
指もさすまじく、
况て
口外夢さら
致すまじけれど、
金ゆゑ
閉ぢる
口には
非ず、
此金ばかりはと
恐れげもなく、
突もどして
扨つくづくと
詫びけるが、
歸邸その
儘の
暇乞