“眞間(まゝ)” の例文
新字:真間
氷の如く澄める月影に、道芝(みちしば)の露つらしと拂ひながら、ゆりかけし丈(たけ)なる髮、優に波打たせながら、畫にある如き乙女の歩姿(かちすがた)は、葛飾(かつしか)の眞間(まゝ)の手古奈(てこな)が昔偲(しの)ばれて、斯くもあるべしや。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
眞間(まゝ)の岡、木立の繁り深き、縣主日置殿の館から、今しも第一番の太鼓が、白露の空をどよもして鳴り渡つた。大森林の木魂を驚した響きはやがて入江の波上に鳴り渡り、曉天數里の郡内に傳はつた。
古代之少女 (旧字旧仮名) / 伊藤左千夫(著)