“唐人髷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうじんまげ76.9%
たうじんまげ15.4%
とうじんわげ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
青銅からかねの鳥居をくぐる。敷石の上に鳩が五六羽、時雨しぐれの中を遠近おちこちしている。唐人髷とうじんまげった半玉はんぎょく渋蛇しぶじゃをさして鳩を見ている。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
三味はやんで、やがて格子ががらりと開いたと思つたら、繻子しゆすの細帶を結んで唐人髷たうじんまげに結つた娘が、そのまま駈け出して湯屋のなかに吸はれるやうに入つたのである。
三十三の死 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
悪足掻わるあがきもまた一段で、襦袢じゅばんがシャツになれば唐人髷とうじんわげも束髪に化け、ハンケチで咽喉のどめ、鬱陶うっとうしいをこらえて眼鏡を掛け、ひとりよがりの人笑わせ、天晴あっぱれ一個のキャッキャとなり済ました。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)