“悪足掻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わるあが50.0%
わるあがき50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そうかい。病人ならなおのこと。悪足掻わるあがきはしねえがいいぞ。お手当をしてやるから、素直にお縄をいただいて見物していろ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれど彼が悪足掻わるあがきな妄動をしていないことだけはたしかであり、夜ともなれば、墨を流したような今出川一帯の大屋根が、それだけになお気味わるい夜気を都のすみに濃くしてはいた。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南町に大岡様てえ名奉行が目を光らせていらっしゃるのに、そのお膝下ひざもとでこの悪足掻わるあがきだ。いけッ太え畜生じゃありませんか、ねえ
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
悪足掻わるあがきもまた一段で、襦袢じゅばんがシャツになれば唐人髷とうじんわげも束髪に化け、ハンケチで咽喉のどめ、鬱陶うっとうしいをこらえて眼鏡を掛け、ひとりよがりの人笑わせ、天晴あっぱれ一個のキャッキャとなり済ました。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)