“半玉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんぎょく70.0%
おしゃく10.0%
しゃく10.0%
はんぎよく10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
青銅からかねの鳥居をくぐる。敷石の上に鳩が五六羽、時雨しぐれの中を遠近おちこちしている。唐人髷とうじんまげった半玉はんぎょく渋蛇しぶじゃをさして鳩を見ている。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
新橋に半玉おしゃくに出たが、美貌びぼうと才能は、じきに目について、九州の分限者ぶげんしゃに根引きされその人にしに別れて下谷講武所したやこうぶしょからまた芸妓げいしゃとなって出たのが縁で、江木衷博士夫人となったのだ。
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
そこをやめてから祖母と病身な叔母との暮しで「いっそお半玉しゃくになってしまおうと思う」と決心するほど窮迫した。
婦人と文学 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
私が、遠洋航海をすませて、やつと半玉はんぎよく(軍艦では、候補生の事をかう云ふのです)の年期も終らうと云ふ時でした。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)