“渋蛇”の読み方と例文
旧字:澁蛇
読み方割合
しぶじゃ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
青銅からかねの鳥居をくぐる。敷石の上に鳩が五六羽、時雨しぐれの中を遠近おちこちしている。唐人髷とうじんまげった半玉はんぎょく渋蛇しぶじゃをさして鳩を見ている。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
暁雨が渋蛇しぶじゃかさをさして出たというので、その当座はしばらく渋蛇の目の傘が市中に流行したのを見ても、その人気が思いやられた。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
七八間先けんさききざみに渋蛇しぶじゃよこを、一文字もんじ駆脱かけぬけたのもつか、やがてくびすかえすと、おにくびでもったように、よろこいさんでもどった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)