“わがまま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
我儘92.0%
吾儘5.4%
我意1.0%
我侭0.3%
我壗0.3%
放埒0.3%
自儘0.3%
自由0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
したって、兄は呑んだくれの我儘わがまま者だけれど、それでも苦労してあげていい値打があるし、そのうえ新さんって人までえたでしょう
世に居玉わぬとて先祖の御心も察し奉らず吾儘わがままばかり働くは、これを先祖を死せりと申し、勿体もったいなき事どもなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
恐れますので——。どうも体が弱いもんですから、とかく我意わがままばかり申して仕方がございません。何でしたら私共の室へお遊びにいらっしゃいませんか、続きのお話をいたしましょう
妖影 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
むしろそのあまりに強情かたくな性質せいしつ……一たんうとおもえばあくまでそれをとうそうとする、我侭わがまま気性きしょうめであったようにおもわれました。
そなたはただ誠心せいしん誠意せいいひとかみとの仲介なかだちをすればそれでよい。今更いまさら我侭わがままもうしたとてなんにもならんぞ……。
秀江はどうせ復一を、末始終すえしじゅうまで素直すなおな愛人とは思っていなかった。いよいよ男の我壗わがままが始まったか、それとも、何か他の事情かと判断を繰り返しながら、いろいろ探りを入れるのであった。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
放埒わがままな感情がぴり/\と苛立って、人を人臭いとも思わぬような、自暴自棄すてばちな気性を見せて来た。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
陸にいる人は牢にいる人と同じかも知れない、陸にいてはいくら自儘わがままだといっても窮屈じゃ、限度という格子に必ず突き当るが、そこへ行くと、海上は無制限だ、海上には、海上の自由があるな
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
其都度、私は左右かにかくと故障を拵へて一緒に遊ぶまいとする。母は憐愍あはれみの色と悲哀かなしみの影を眼一杯に湛へて、当惑気に私共の顔を等分に瞰下みおろすのであつたが、結局矢張私の自由わがままとほつたものである。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)