自由わがまま)” の例文
其都度、私は左右かにかくと故障を拵へて一緒に遊ぶまいとする。母は憐愍あはれみの色と悲哀かなしみの影を眼一杯に湛へて、当惑気に私共の顔を等分に瞰下みおろすのであつたが、結局矢張私の自由わがままとほつたものである。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)