“かんそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
乾燥19.6%
諫奏17.4%
感想8.7%
諫争8.7%
檻送6.5%
観相6.5%
諫諍6.5%
閑窓6.5%
盥嗽4.3%
観想4.3%
監倉2.2%
函送2.2%
奸争2.2%
奸僧2.2%
盥漱2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うつったものは乾燥かんそうされたワラであるし、屋根やねうらの高い小屋の木組きぐみは、一しゅんにして燃えあがるべくおあつらえにできている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それが、『太平記』の有名な竜馬諫奏かんそうの一挿話である。元来太平記は文飾多く、史書として其の価値を疑われ、古来多くの学者から排撃されて居る。
四条畷の戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そんなわけで、わたくし通信つうしんは、おもわたくしがこちらの世界せかい引移ひきうつってからの経験けいけん……つまり幽界ゆうかい生活せいかつ修行しゅぎょう見聞けんぶん感想かんそうったような事柄ことがらちかられてたいのでございます。
ここにおいてか勢い幕府を諫争かんそうし、れ聴かざるにおいては、勢い討せざるべからざるに至る。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
安政六年己未きび 五月、江戸に檻送かんそうせらる。七月、江戸伝馬てんま町の獄に下る。十月二十日、永訣えいけつ書を作る。二十六日、『留魂録』成る。二十七日、刑にく。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
しかも! 土器の油皿、一本燈心とうしんの明りに照らしだされた蒼白い額に観相かんそうに長じている忠相は、非凡の気魂、煥発かんぱつの才、雲のごとくただようものをみたのである。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
母を尊敬し併せて妻を愛重する文明男子がこの際に取るべき手段は、誠意ある諫諍かんそうを敢てして、母を時代錯誤から救い出し、現代に適した賢い母たり新しい母たらしめる外にないではないか。
姑と嫁について (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
「その人の書いたものがほかにまだある筈なんだ、たしか閑窓かんそう夜話とかいうんだがね」
改訂御定法 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
友達がなぜそんなに馬を気に掛けるかというと、馬は生死しょうしを共にするものだからと、貞固は答えた。厩から帰ると、盥嗽かんそうして仏壇の前に坐した。そして木魚もくぎょたたいて誦経じゅきょうした。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
何だかかんがえに落ちていっこうつまらなくなった。こんな中学程度の観想かんそうを練りにわざわざ、鏡が池まで来はせぬ。たもとから煙草たばこを出して、寸燐マッチをシュッとる。手応てごたえはあったが火は見えない。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
訊問じんもんえてのち、拘留所に留置せられしが、その監倉かんそうこそは、実に演劇にて見たりし牢屋ろうやていにて、しょうの入牢せしはあたかも午前三時頃なりけり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
獄中常におのずからの春ありて、靄然あいぜんたる和気わきの立ちめし翌年四、五月の頃と覚ゆ、ある日看守は例の如く監倉かんそうかぎを鳴らして来り、それ新入しんにゅうがあるぞといいつつ、一人の垢染あかじみたる二十五
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
首は函送かんそうして、これを、安土の信長に供え、遺物かたみ種々くさぐさは、安芸の吉川元春の許へ送り届けてやった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金、虚名、貪慾、無節操、乱倫、阿諛あゆ奸争かんそう佞策ねいさく、何でも、利にしたがって、嗅覚のあさりにはしり、ばかばかしい人間の理想などというものを、極端にまで、軽蔑けいべつし合った。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
よしっ! 俺はやる! 俺は、身を挺して、この奸僧かんそうを追わねばならぬ使命をうけている!
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
侍奉紳士は婦の早起盥漱かんそうする時より、深更寢に就く時に至るまで、其身邊に在りて奉侍す。他婦を顧みることをゆるさず、聞く侍奉紳士中媱褻いんせつに及ばざるもの往々にして有り。