ふむ)” の例文
従ってこの集の中には「鋸屑おがくず移徙わたましの夜の蚊遣かな 正秀」とか、「ふむ人もなきや階子はしごの夏の月 臥高」とか、「上塗うわぬりも乾や床の夏羽織 探芝」
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
夢かうつゝかや是も矢張やつぱり小西屋が破談に成た故で有うあゝ悦ばし嬉しとて手のまひ足のふむ所も知ざるまでに打喜うちよろこび夫ではばんに待てゐるから急度きつとで有るよと念を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
雪竿といへば越後のこととして俳句はいくにも見えたれど、此国に於て高田の外无用むようの雪竿さをたつところ昔はしらず今はなし。風雅ふうがをもつて我国にあそぶ人、雪中をさけて三ころ此地をふむゆゑ、越路こしぢの雪をしらず。