“地鳴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じなり42.9%
じな14.3%
ちな14.3%
ぢな14.3%
ぢなり14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
地鳴じなりごうとして、ぱっと一条ひとすじほのおを吐くと、峰の松が、さっとその中に映って、三丈ばかりの真黒まっくろつらが出た、真正面まっしょうめんへ、はた、と留まったように見えて、ふっと尾が消える。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あ、気のせいだろうか。地鳴じなりがしたようだが……。春部さん、あなたは今、地鳴りを聞きませんでしたか、地鳴りでなければ、エンジンのうなりを……」
千早館の迷路 (新字新仮名) / 海野十三(著)
地震ぢしん十分じゆうぶんちかおこつた場合ばあひは、一秒間いちびようかん數十回すうじつかいしくばそれ以上いじよう往復振動おうふくしんどうあらはれてるが、それはたん地鳴ちなりとしてわれ/\の聽覺ちようかくかんずるのみであつて
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
すなは振動しんどうかんなるときは震原しんげんとほいことを想像そう/″\するが、反對はんたい振動しんどうきゆうなときは震原しんげんはわれわれにちかいことゝ判斷はんだんする。また地震ぢしん同時どうじに、あるひはこれをかんずるまへ地鳴ぢなりをくこともある。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
其聲は、恰も地震の間際に聞えるゴウと云ふ地鳴ぢなりに似て、低い、つやのない聲ではあつたが、恐ろしい力が籠つて居た。女は眼を圓くして渠を仰いだが、何とも云はぬ。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)