“じなり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
地鳴60.0%
字形40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつもよりはや洋燈ランプをと思う処へ、大音寺前の方からさかん曳込ひきこんで来る乗込客、今度は五六台、引続いて三台、四台、しばらくは引きも切らず、がッがッ、轟々ごうごうという音に、地鳴じなりまじえて
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼女が、笑ったのすら露八には意外だったのに、くの字形じなりにしていた体を、ついと、そばり寄せてきたのである。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
よだれを垂々たらたらと垂らしながら、しめた! とばかり、やにわに対手あいて玉将たいしょう引掴ひッつかむと、大きな口をへの字形じなりに結んで見ていたあかがおで、脊高せいたかの、胸の大きい禅門ぜんもんが、鉄梃かなてこのような親指で
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
だが、お菊ちゃんのまえにもう一人、泣いてでもいるらしい町風の嫋女たおやめがややくの字形じなりに坐って俯向うつむいている。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)