“鉄梃”の読み方と例文
旧字:鐵梃
読み方割合
かなてこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はだかに半纒はんてんだけ一枚着てみんなの泳ぐのを見てゐる三十ばかりの男が、一ちゃう鉄梃かなてこをもって下流の方からさかのぼって来るのを見ました。
イギリス海岸 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
懐中鉄梃かなてこを取りだし、器用な手つきで錠をねじ切ると、いきなり懐中電燈で抽斗の内部なかを照らしたが、彼は思わず歓びの吐息をもらした。
空家 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
それから二日すると、セルゲイの両の手のひらには、鉄梃かなてこや重たいシャベルを使ったらしく、大きなマメが幾つもあらわれた。