空家あきや
錠をこじあけて屋内へ入ると、彼はその扉を要心ぶかく締めきって、じっと耳を澄ました。 この家が空家であることは前から知っていたが、今入ってみると、寂然していてカタとの物音もないのと、あやめも分かぬ真の闇に、一種異様な気味わるさを感じた。一体、 …
作品に特徴的な語句
もど おお あか 眼球 後退あとすざ たんび 鉄鎖ぐさり 一重ひとかさね 迂闊うか やっ 記憶おぼえ つま 躊躇ためら 打破ぶちこわ おとがい さき しか まばた 果実くだもの くち 凹間くぼみ おごそ 空家あきや 琺瑯ほうろう 猿臂えんぴ 燈影ほかげ 生憎あいにく すす 自宅うち 箝木はめき 紙幣さつ にお しま 衣嚢かくし ひだ たと 鉄梃かなてこ かんぬき 静寂しじま 音響おと 願望ねがい 顳顬こめかみ 食卓テーブル くぼ たま 四辺あたり 呼吸いき 右手めて 卓子テーブル 創口きずぐち 判然はっきり やいば 寂然ひっそり 内部なか 其家そこ 其室そこ 先刻さっき 側棚わきだな 佇立ちょりつ ほの かつ 沢々つやつや 気怯きおく 此家ここ 此奴こいつ まさ つか ひつ よこた しら かす つま ほう 打克うちか せわ 屋内なか 小貨こぜに 小室こべや むし
題名が同じ作品
空家 (新字新仮名)宮崎湖処子 (著)