“創口”の読み方と例文
読み方割合
きずぐち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
魚槍を肩にし、創口きずぐちより血なおしたたれる鱒をげたる男、霧の中より露われ来る。掘立小屋に酔うて歌うものあり。旧土人なりといえり。
層雲峡より大雪山へ (新字新仮名) / 大町桂月(著)
シャツはめちゃくちゃに破れ、肉には大きな創口きずぐちががっくりと開いたが、老人は泰然自若として相変らず凄まじく彼を睨みつけていた。
空家 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
ただの一度の仕合にきずつきて、その創口きずぐちはまだえざれば、赤き血架はむなしく壁に古りたり。これをかざして思う如く人々を驚かし給え
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)