“きずぐち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
創口38.3%
疵口30.9%
傷口24.7%
瘡口4.9%
痍口1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
シャツはめちゃくちゃに破れ、肉には大きな創口きずぐちががっくりと開いたが、老人は泰然自若として相変らず凄まじく彼を睨みつけていた。
空家 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
例の疵口きずぐちも日に増し目立たないほどにえ、最近に木曾福島の植松家から懇望のある新しい縁談に耳を傾けるほどになったとある。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そのうちにからだのところどころがさびて、きずがついて、もうみずをいれるちからがなくなりかけた時分じぶんに、セメンでその傷口きずぐちをうずめられました。
ねずみとバケツの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
晴着らしい単衣ひとえの胸から腰まで蘇芳すおうを浴びたようになって、左顎の下へ、斜めに開いた瘡口きずぐちは、それほど大きいものではありませんが、ようやく脂の乗って来た豊満な大年増の顔は、ろうのように蒼ざめて
その時この白い女人柱カリヤチイドの張切つたの上に、神々かみ/″\の涙がちて、突き刺された怪獸シメエル痍口きずぐちから、血のれるのがみえる。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)