瘡口きずぐち)” の例文
「こらこら、何をするのだ」と、怪しんで訊くと、医者は、患者の瘡口きずぐちを指さして
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
晴着らしい単衣ひとえの胸から腰まで蘇芳すおうを浴びたようになって、左顎の下へ、斜めに開いた瘡口きずぐちは、それほど大きいものではありませんが、ようやく脂の乗って来た豊満な大年増の顔は、ろうのように蒼ざめて
韓当は、やじりを掘り出し、旗を裂いて瘡口きずぐちをつつみ、早速、後方に送った。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「とんでもない、まだ瘡口きずぐちもふさがったばかり、もし再発でもしたら」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひじ瘡口きずぐちが裂けたのである。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)