トップ
>
傷口
>
きずぐち
ふりがな文庫
“
傷口
(
きずぐち
)” の例文
そのヘビは、三つに切られているまえのヘビのからだを、ちゃんともとのようにおしつけて、
傷口
(
きずぐち
)
の上にその葉を一
枚
(
まい
)
ずつのせました。
三枚のヘビの葉
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そのうちに
体
(
からだ
)
のところどころがさびて、
傷
(
きず
)
がついて、もう
水
(
みず
)
をいれる
力
(
ちから
)
がなくなりかけた
時分
(
じぶん
)
に、セメンでその
傷口
(
きずぐち
)
をうずめられました。
ねずみとバケツの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
傷口
(
きずぐち
)
も
乾
(
かわ
)
いて
居
(
を
)
つたやうでございます。おまけに
其處
(
そこ
)
には、
馬蠅
(
うまばへ
)
が一
匹
(
ぴき
)
、わたしの
足音
(
あしおと
)
も
聞
(
きこ
)
えないやうに、べつたり
食
(
く
)
ひついて
居
(
を
)
りましたつけ。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
顔は
蒼
(
あお
)
ざめ、
躍気
(
やっき
)
となり、肉を
刻
(
きざ
)
み、掘る。指は、それ自身、血にまみれた
傷口
(
きずぐち
)
だ。そして、そこから、釣針が落ちる。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
私は、倒れて、
扉
(
ドア
)
に頭を打ちつけて、怪我をした。
傷口
(
きずぐち
)
に、血がにじんで、痛みは鋭かつた。恐怖は、絶頂を過ぎて、別な氣持ちが、その
跡
(
あと
)
につゞいて起つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
しかし
傷口
(
きずぐち
)
があることは彼にもよく見えたので、そこを早くしばってあげなくてはならないと思った。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
イバンスはすぐにドノバンの
傷口
(
きずぐち
)
を検査すると、
傷
(
きず
)
は第四
肋骨
(
ろっこつ
)
のへんで心臓をそれていた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
君がかなしき
傷口
(
きずぐち
)
に
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「ときどき
怖
(
おそ
)
ろしい
電気
(
でんき
)
が
通
(
とお
)
ると、
私
(
わたし
)
の
顔色
(
かおいろ
)
は
真
(
ま
)
っ
青
(
さお
)
になるのだ。みんなこの
傷口
(
きずぐち
)
は
針線
(
はりがね
)
でつつかれた
痕
(
あと
)
さ。」といいました。
電信柱と妙な男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こういうと、ヨハネスは子どもたちの首をとって、
胴
(
どう
)
の上にのせ、
傷口
(
きずぐち
)
に血をぬりつけました。と、みるみるうちに、子どもたちは生きかえりました。
忠義者のヨハネス
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
、
薬莢
(
やっきょう
)
を拾わせたり、時にはタイヤをパンクさせて
擬音
(
ぎおん
)
を利用したり、うまくごまかしていましたが、最後に赤星龍子嬢の
傷口
(
きずぐち
)
によって一切のインチキは
曝露
(
ばくろ
)
しました。
省線電車の射撃手
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
君がかなしき
傷口
(
きずぐち
)
に
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
夜中
(
よなか
)
ごろ、
汽車
(
きしゃ
)
は
山間
(
やまあい
)
にかかりました。
山
(
やま
)
には
雪
(
ゆき
)
がつもっていました。
急
(
きゅう
)
に
寒気
(
かんき
)
がくわわって、
忘
(
わす
)
れていた
傷口
(
きずぐち
)
がずきずきと
痛
(
いた
)
み
出
(
だ
)
しました。
村へ帰った傷兵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
大きく笑ったのが
傷口
(
きずぐち
)
にひびいたためであった。
一坪館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
小僧
(
こぞう
)
は、あっけにとられて
見
(
み
)
ていました。すると、
不思議
(
ふしぎ
)
にすいかの
傷口
(
きずぐち
)
は、ふさがってわからなくなってしまったのです。
初夏の不思議
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それから、
女
(
おんな
)
は、
薬
(
くすり
)
を
塗
(
ぬ
)
って、すいかの
傷口
(
きずぐち
)
がなおるものかと、二、三
人
(
にん
)
の
人々
(
ひとびと
)
にたずねますと、みんな
大
(
おお
)
きな
口
(
くち
)
を
開
(
あ
)
けて
初夏の不思議
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「やあ、おまえさんの
顔色
(
かおいろ
)
は
真
(
ま
)
っ
青
(
さお
)
じゃ。まあ、その
傷口
(
きずぐち
)
はどうしたのだ。」と、
電信柱
(
でんしんばしら
)
の
顔
(
かお
)
を
見
(
み
)
てびっくりしました。
電信柱と妙な男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
上等兵
(
じょうとうへい
)
小野清作
(
おのせいさく
)
は、
陸軍病院
(
りくぐんびょういん
)
の
手厚
(
てあつ
)
い
治療
(
ちりょう
)
で、
腕
(
うで
)
の
傷口
(
きずぐち
)
もすっかりなおれば、このごろは
義手
(
ぎしゅ
)
を
用
(
もち
)
いてなに
不自由
(
ふじゆう
)
なく
仕事
(
しごと
)
ができるようになりました。
村へ帰った傷兵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おお、それは、この
寒気
(
かんき
)
に、
傷口
(
きずぐち
)
がお
痛
(
いた
)
みになりはしませんか?
私
(
わたし
)
は、
若
(
わか
)
い
時分
(
じぶん
)
シベリア
戦役
(
せんえき
)
にいったものです。
村へ帰った傷兵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ひとり、
傷
(
きず
)
のついたすずめは、
彼
(
かれ
)
らの
仲間入
(
なかまい
)
りをすることができなかった。そんな
勇気
(
ゆうき
)
がなかったばかりでなく、
傷口
(
きずぐち
)
が
痛
(
いた
)
んで、
血
(
ち
)
がにじんでいたのです。
温泉へ出かけたすずめ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
倒
(
たお
)
れているのは、まさしくこのあいだの
母
(
はは
)
ぐまであって、
子
(
こ
)
ぐまが、かなしそうに、お
母
(
かあ
)
さんの
傷口
(
きずぐち
)
をながめながら、なめては、またなめているではありませんか。
猟師と薬屋の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
海
(
うみ
)
の
水
(
みず
)
が
紫色
(
むらさきいろ
)
に
見
(
み
)
え、
消
(
き
)
えてしまったが、ただ、おれの
体
(
からだ
)
の
傷口
(
きずぐち
)
は、
沖
(
おき
)
から
吹
(
ふ
)
いてくる
寒
(
さむ
)
い
風
(
かぜ
)
にさらされて、
痛
(
いた
)
んで、このまま
過
(
す
)
ぎたら、
枯
(
か
)
れてしまうとさえ
思
(
おも
)
われたのだ。
海の踊り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
奥
(
おく
)
さん、なおしてみせます。」といって、
脊
(
せ
)
に
負
(
お
)
っている
箱
(
はこ
)
をおろしました。そして、
中
(
なか
)
から
金色
(
きんいろ
)
の
薬
(
くすり
)
をとり
出
(
だ
)
して、その
薬
(
くすり
)
を
水
(
みず
)
で
溶
(
と
)
かして、すいかの
傷口
(
きずぐち
)
に
塗
(
ぬ
)
りました。
初夏の不思議
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
草
(
くさ
)
は、
秋
(
あき
)
になると、
黄色
(
きいろ
)
な
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
く
厚
(
あつ
)
い
葉
(
は
)
です。その
葉
(
は
)
を
火
(
ひ
)
にあぶり、やわらかにして、
傷口
(
きずぐち
)
にはります。
痛
(
いた
)
みはじきとれて、四、五
日
(
にち
)
もすると、うみが
出
(
で
)
てなおります。
空にわく金色の雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
風
(
かぜ
)
は
建物
(
たてもの
)
の
無惨
(
むざん
)
な
傷口
(
きずぐち
)
をなで、
雨
(
あめ
)
は
土
(
つち
)
の
深手
(
ふかで
)
を
静
(
しず
)
かに
洗
(
あら
)
ったのです。そのうち、ところどころ
新
(
あたら
)
しい
家
(
いえ
)
が
建
(
た
)
ちはじめ、
人々
(
ひとびと
)
の
手
(
て
)
によって、
植
(
う
)
えられた
木立
(
こだち
)
は、ふたたび
林
(
はやし
)
となりました。
春はよみがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
裂
(
さ
)
けめを
合
(
あ
)
わせて、ぐるぐると
繩
(
なわ
)
で
傷口
(
きずぐち
)
を
開
(
ひら
)
かないように
縛
(
しば
)
ってくれた。
海の踊り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「さっきの
眼鏡
(
めがね
)
はどこへいった。」と、おばあさんは、たなの
上
(
うえ
)
を
探
(
さが
)
しました。
眼鏡
(
めがね
)
は、
目
(
め
)
ざまし
時計
(
どけい
)
のそばにあったので、さっそく、それをかけて、よく
少女
(
しょうじょ
)
の
傷口
(
きずぐち
)
を、
見
(
み
)
てやろうと
思
(
おも
)
いました。
月夜と眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
傷
常用漢字
小6
部首:⼈
13画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“傷”で始まる語句
傷
傷痕
傷手
傷負
傷々
傷寒
傷心
傷痍
傷所
傷寒論