“じがた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
地方66.7%
字形33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでは先に靄の中へ隠れたのが藤さんのだ。そしてもう山を曲って、今は地方じがたの岬を望んで走っているのである。それにめねば収まりがつかない。
千鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
わざわざ御自身でおいでくだされて、あのうつけ者を婿養子むこようしにとのお言葉さえあるに、恐れ入ったただいまの御仕儀ごしぎ。これが尋常よのつねの兄じゃ弟じゃならば、当方は蔵前取りで貴殿は地方じがただ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
はるかの果てに地方じがたの山がっすら見える。小島の蔭に鳥貝を取る船がむれ帆をつらねている。
千鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
小母さんも、「私ももう五六度写ったはずだがねえ。いつできるんだろう。まだ一枚もくれないのね」と突っ込む。それから小母さんは、向いの地方じがたへ渡って章坊と写真をった話をする。章坊は
千鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
Aの字形じがたに間口を引込ひつこめて建てた大きな家をヌエは指さして、あの妙な恰好かつかふの家の理由を知つて居るかと問ふた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)