“からかは”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
揶揄50.0%
調戯33.3%
唐皮16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「もう沢山だ。」私は幾らか本気で、かうさへぎらざるを得なかつた。が、内心では彼等にかう揶揄からかはれる事につて、私も一人前の遊蕩児になつたやうな気がして、少しは得意にもなつてゐた。
良友悪友 (新字旧仮名) / 久米正雄(著)
ダンチェンコ氏は田舎の停車場で子供に調戯からかはれたのだが、此の頃のノーウォエ、ウレーミヤを見ると、去年の天長節に東京の真中で、しかも大学生に異人馬鹿といはれた露西亜人がある。
露都雑記 (新字旧仮名) / 二葉亭四迷(著)
唐皮からかはの花のあひだに止まれる鸚鵡あうむ、(横あひより甲比丹かぴたんに)うそですよ。甲比丹! あの人のは頭痛ではないのです。
長崎小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
薄暗き硝子ガラス戸棚の中。絵画、陶器、唐皮からかは更緲さらさ牙彫げぼり鋳金ちうきんとう種々の異国関係史料、処狭きまでに置き並べたるを見る。初夏しよかの午後。遙にちやるめらの音聞ゆ。
長崎小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)