“氣紛”のいろいろな読み方と例文
新字:気紛
読み方割合
きまぐ75.0%
きまぐれ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
相變らずの氣紛きまぐれらしい樣子に、平次は大した氣にも留めず、煙草を呑んで茶をすゝつて、お墓詣りらしい三崎町の往來を眺めてゐると
後で解つたが、名はお芳と云つて、稼ぐ時は馬鹿に稼ぐ、なまける時は幾何いくら主婦おかみに怒鳴られても平氣で怠ける、といふ、隨分氣紛きまぐれ者であつた。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
全くうでないともはれぬので、俊男としをは默ツて、ニヤ/\してゐたが、ふいと、「そりや人には氣紛きまぐれといふものがあるさ。」
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
だから其所そこふにしのびない苦痛くつうがあつた。彼等かれら殘酷ざんこく運命うんめい氣紛きまぐれつみもない二人ふたり不意ふいつて、面白おもしろ半分はんぶんおとしあななかおとしたのを無念むねんおもつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)