“穽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あな52.5%
おとしあな22.5%
わな17.5%
おと7.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
汝、われら悪魔がこの悲しき運命を知るや否や。わがかの夫人を邪淫じゃいんあなに捕えんとして、しかもついに捕え得ざりしを見よ。
るしへる (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
だからそこに云うに忍びない苦痛があった。彼らは残酷な運命が気紛きまぐれに罪もない二人の不意を打って、面白半分おとしあなの中に突き落したのを無念に思った。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
または元値もとねを損して安物を売る等、様々さまざまの手段を用いてこれに近づくときは、役人は知らずらずして賄賂わいろの甘きわなおちいらざるを得ず。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
がんどう返しのおとあなちた、お綱の身をしちにとって、その交換条件に、得意なものをかせとは、一体なんのことかしら? ……と旅川の顔をみつめ返した。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)