“おとしあな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
陥穽68.3%
15.0%
穽穴5.0%
落穴1.7%
狼井1.7%
狼穽1.7%
陥囲1.7%
陥阱1.7%
陷穴1.7%
陷穽1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
田と田のあいだに陥穽おとしあなを設けて、かれらの進入を防ぐことにしたので、象の群れは遠く眺めているばかりで、近寄ることが出来なかった。
されどなほその火を躍り越えて入り来たるにより、つひには馬の綱を解きこれを張り回らせしに、おとしあななどなりとや思ひけん、それより後は中に飛び入らず。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)
半五「へい成程、あゝ悪いことを云った、そんな事とは知らず迂濶うっかりといったが、旦那おめえさんけば見す/\穽穴おとしあなちるので」
すると自分が円い落穴おとしあなのちょうど縁のところに倒れていることに気がついたので、ぞっと身ぶるいした。その落穴の大きさはもちろん、そのときには確かめる方法もなかったが。
落穴と振子 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
※表題は底本では、「落穴おとしあな振子ふりこ」となっています。
落穴と振子 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
行手に狼井おとしあなの跡があった。穴の中は暗かった。底に白い物がちらばっていた。それは人間の白骨であった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
狼穽おとしあなかそれとも他の何か? とにかくそこには人工の穴が、以前まえから掘られていたのであった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
地の下に陥囲おとしあなが仕かけてありましたので、二人ともその中に落ち込んだ上に、その又陥囲おとしあなうちに在った蹄係わなに手足を縛られて、身体からだを動かすことも出来なくなりました。
豚吉とヒョロ子 (新字新仮名) / 夢野久作三鳥山人(著)
次には「またその強き歩履あゆみせばまり、その計るところは自分を陥しいる、すなわちその足にわれて網に到り、また陥阱おとしあなの上を歩むになわそのくびすまつわわなこれをとらう」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「わツ驚いた、ドブ板が陷穴おとしあなになつて居るぜ。み返したとたんに赤犬が噛み付きさうに吠える仕掛は念入り過ぎやしませんか、親分」
立上がつて戸口の方へ探り寄らうとすると、床板ゆかいたの釘が拔けて居たものか、それとも、陷穽おとしあなの仕掛になつてゐたものか、足の下の板が一枚、パツとね返ると