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氣紛
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きまぐ
ふりがな文庫
“
氣紛
(
きまぐ
)” の例文
新字:
気紛
相變らずの
氣紛
(
きまぐ
)
れらしい樣子に、平次は大した氣にも留めず、煙草を呑んで茶を
啜
(
すゝ
)
つて、お墓詣りらしい三崎町の往來を眺めてゐると
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
後で解つたが、名はお芳と云つて、稼ぐ時は馬鹿に稼ぐ、
怠
(
なまけ
)
る時は
幾何
(
いくら
)
主婦
(
おかみ
)
に怒鳴られても平氣で怠ける、といふ、隨分
氣紛
(
きまぐ
)
れ者であつた。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「
氣紛
(
きまぐ
)
れに
御厄介
(
ごやくかい
)
を
掛
(
か
)
けますのです。しかし、
觀光
(
くわんくわう
)
の
客
(
きやく
)
が
一向
(
いつかう
)
に
少
(
すくな
)
いやうでございますな、
此
(
これ
)
だけの
處
(
ところ
)
を。」
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私はその挨拶に應じるやうな、
淑
(
しとや
)
かさも優雅さも返すことが出來なかつたらうから。しかしひどい
氣紛
(
きまぐ
)
れであつかはれたので、私もお義理な氣持に縛られなくて濟むのであつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
平次はもう一度、この男を見直して、新しいスタートから、この事件の探索をやり直す氣になつたのは、決して
氣紛
(
きまぐ
)
れではなかつたのです。
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
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昔の
氣紛
(
きまぐ
)
れで(彼のやうな
性急
(
せつかち
)
な、我儘な性質のものにはよくある缺點だ)、彼が、弱點を掴まれてしまふやうな
破目
(
はめ
)
に落ち、今更、ふり拂ふことも、無視することも出來なくなつてゐて
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
事件は容易ならぬ形相で、久良山三五郎がきめてしまつたやうな、氣違ひの
氣紛
(
きまぐ
)
れでないことはあまりにも明らかです。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あなたは、だから、すべての小さな
氣紛
(
きまぐ
)
れや、感情の上の
些細
(
ささい
)
な困難や躊躇や、單に一個人の傾向の度合や種類や強さ、
優
(
やさ
)
しさなどに對する
危惧
(
きぐ
)
を乘り超えて直ぐにその結合に這入つて了ふでせう。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「あのきりやうでも、子さらひをするやうぢや鬼だ。お前の名を
騙
(
かた
)
つたのは
氣紛
(
きまぐ
)
れだらう。變な氣を起すなよ。八」
銭形平次捕物控:171 偽八五郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「親父は
氣紛
(
きまぐ
)
れで、柄の良いのは私に呉れませんよ。年を取つても浮氣つぽいから、何處かの人にやるんでせう」
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
兩國の
橋架
(
はしげた
)
に隱れて、若い女を四人まで半弓で射たんだよ、——
氣紛
(
きまぐ
)
れや陽氣のせゐで、そんなことを
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
合せる人間があるものか。それは、死んだあとで曲者が直してやつたのだよ。流しや
氣紛
(
きまぐ
)
れの殺しぢやない。女の身内の者か、亭主か
情夫
(
いろ
)
か、
關
(
かゝ
)
はりのあるものの仕業だ
銭形平次捕物控:307 掏られた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これはまさに造化の神の
氣紛
(
きまぐ
)
れとでもいひませうか、大あばたで鼻が曲つて、唇は
醜
(
みにく
)
く引吊つて居る上、横幅の方が廣いやうな身體で、念入りに
跛
(
びつこ
)
さへ引いて居るのです。
銭形平次捕物控:193 色若衆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
氣
部首:⽓
10画
紛
常用漢字
中学
部首:⽷
10画
“氣”で始まる語句
氣
氣色
氣味
氣遣
氣持
氣障
氣勢
氣質
氣分
氣高