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菖蒲
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しやうぶ
ふりがな文庫
“
菖蒲
(
しやうぶ
)” の例文
山にちかき処に
須川
(
すかは
)
村(川によりて名づく)
菖蒲
(
しやうぶ
)
村といふあり。此ひし山、毎年二月に入り夜中にかぎりて
雪頽
(
なだれ
)
あり、其ひゞき一二里に
聞
(
きこ
)
ゆ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
思
(
おも
)
へば
何
(
なん
)
ぞ
櫻
(
さくら
)
の
春
(
はる
)
しり
顏
(
がほ
)
に
今歳
(
ことし
)
も
咲
(
さ
)
ける
面
(
つら
)
にくさよ
又
(
また
)
しても
聞
(
き
)
く
堀切
(
ほりき
)
りの
菖蒲
(
しやうぶ
)
だより
車
(
くるま
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
三
月
(
ぐわつ
)
、五
月
(
ぐわつ
)
のお
節句
(
せつく
)
は、
樂
(
たの
)
しい
子供
(
こども
)
のお
祭
(
まつり
)
です。五
月
(
ぐわつ
)
のお
節句
(
せつく
)
には、
父
(
とう
)
さんのお
家
(
うち
)
でも
石
(
いし
)
を
載
(
の
)
せた
板屋根
(
いたやね
)
へ
菖蒲
(
しやうぶ
)
をかけ、
爺
(
ぢい
)
やが
松林
(
まつばやし
)
の
方
(
はう
)
から
採
(
と
)
つて
來
(
く
)
る
笹
(
さゝ
)
の
葉
(
は
)
で
粽
(
ちまき
)
をつくりました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
藤、山吹、
菖蒲
(
しやうぶ
)
と数へてくると、どうもこれは
唯事
(
ただごと
)
ではない。「自然」に発狂の気味のあるのは疑ひ難い事実である。僕は
爾来
(
じらい
)
人の顔さへ見れば、「天変地異が起りさうだ」と云つた。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
夜久野
(
やくの
)
の
山
(
やま
)
の
薄墨
(
うすずみ
)
の
窓
(
まど
)
近
(
ちか
)
く、
草
(
くさ
)
に
咲
(
さ
)
いた
姫薊
(
ひめあざみ
)
の
紅
(
くれなゐ
)
と、——
此
(
こ
)
の
菖蒲
(
しやうぶ
)
の
紫
(
むらさき
)
であつた。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
昇
(
のぼ
)
りかけた陽とその圓い形を横ぎつて行く舟、一かたまりになつた
蘆
(
あし
)
と
菖蒲
(
しやうぶ
)
とそこから出てゐる蓮の花の冠をつけた水の女神の頭、
山櫨
(
さんざし
)
の花環の下の
籬雀
(
かきすゞめ
)
の巣の中に坐つてゐる妖精など
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
菖蒲
(
しやうぶ
)
の節句の日を選び織部正桔梗の方と同列にて諸士を集め和歌の催し事
有之
(
これあり
)
、かね/″\申触れ候ことなれば敷島の道を
嗜
(
たしな
)
む者共いでや秀歌をうたひ出して
褒美
(
ほうび
)
に預からんものと存候事に候
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
りやうがはに紫の
菖蒲
(
しやうぶ
)
の花が咲いてゐる長い路でありました。それはばかに長い路でありました。菊次さんはもうずゐぶん歩いて来たやうに思ふのですが、いつかう路がつきるやうすもありません。
百姓の足、坊さんの足
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
さうして
其
(
そ
)
の
家族
(
かぞく
)
が
日
(
ひ
)
は
沒
(
ぼつ
)
したにしても
何時
(
いつ
)
になくまだ
明
(
あか
)
るい
内
(
うち
)
に
浴
(
ゆあ
)
みをして
女
(
をんな
)
までが
裂
(
さ
)
いた
菖蒲
(
しやうぶ
)
を
髮
(
かみ
)
に
卷
(
ま
)
いて、
忙
(
せは
)
しい
日
(
ひ
)
と
日
(
ひ
)
の
間
(
あひだ
)
をそれでも
晴衣
(
はれぎ
)
の
姿
(
すがた
)
になる
端午
(
たんご
)
の
日
(
ひ
)
の
來
(
く
)
るのを
懶
(
ものう
)
げに
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
菖蒲
(
しやうぶ
)
のいろの みどりいろ
在りし日の歌:亡き児文也の霊に捧ぐ
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
のきばの
菖蒲
(
しやうぶ
)
未刊童謡
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
その上又珍らしいことは
小町園
(
こまちゑん
)
の庭の池に
菖蒲
(
しやうぶ
)
も
蓮
(
はす
)
と咲き
競
(
きそ
)
つてゐる。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“菖蒲”の意味
《名詞》
(しょうぶ、そうぶ)ショウブ科、またはサトイモ科ショウブ属に属する多年草。学名:Acorus calamus。芳香のある根茎は、菖蒲湯や漢方薬として用いられる。アヤメ科のハナショウブをショウブと称することもあるが、本来は別のものである。
(あやめ:熟字訓)あやめ参照。
(出典:Wiktionary)
菖
漢検準1級
部首:⾋
11画
蒲
漢検準1級
部首:⾋
13画
“菖蒲”で始まる語句
菖蒲革
菖蒲河岸
菖蒲園
菖蒲湯
菖蒲谷
菖蒲小路
菖蒲色
菖蒲幟
菖蒲皮
菖蒲踊