“懸額”の読み方と例文
読み方割合
かけがく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かねてからわが座敷の如何いかにも殺風景なのを苦に病んでいた彼は、すぐ団子坂だんござかにある唐木からき指物師さしものしの所へ行って、紫檀したん懸額かけがくを一枚作らせた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いつ贋物がんぶつで辛抱したら、格安に出来上るだらうと、懸額かけがくから、軸物、屏風、とこの置物まで悉皆すつかり贋物がんぶつで取揃へて、書斎の名まで贋物堂がんぶつだうと名づけて納まつてゐた。
贋物 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
それは今の名勝めいしょう絵葉書の如く、シネマ俳優の肖像の如くさかんに作られ、そして、それは逆に外国に輸出されたり、あるいは散髪屋風呂屋の懸額かけがくとして愛用されたり、品の悪い柱がけとして用いられたり
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)