“つぶや”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツブヤ
語句割合
96.8%
0.9%
独語0.4%
小言0.4%
独言0.4%
0.4%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
喃語0.1%
打呟0.1%
獨語0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
惣助は母者人の寝相を見ないようにして、わざと顔をきつくそむけながらつぶやいた。これは太郎の産みの親じゃ。御大切にしなければ。
ロマネスク (新字新仮名) / 太宰治(著)
あるきながら、自分じぶん今日けふみづから進んで、自分の運命の半分はんぶんを破壊したのも同じ事だと、心のうちにつぶやいだ。今迄はちゝあによめを相手に、好い加減な間隔かんかくを取つて、柔らかに自我をとほしてた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
と根本はしんから独語つぶやいた。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
朝は我が台所のものよりも、先だちて起き出でたまへば、睡き眼を母様に起こされたる下女の、また浅木さんが早起きしてツ、ついぞ祝儀の一ツも呉れた事はないにと小言つぶやくが例なるに。
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
独言つぶやきながら奥に行くと、あかりは消えて四辺は黒白あやめも分かぬ真の闇だ。
月世界競争探検 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
まるでに描いた相馬の古御所というやつだ。なるほど不思議がありそうだ。今に見ろ、一番正体を現してやるから。と何やら意味ありげにつぶやきけり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
して來た樣な物だとつぶやき/\本町へ歸る途中とちうも長三郎思ひなやみし娘がこと言はぬもつらし言も又恥しゝとは懷中ふところそだちの大家の息子むすこ世間せけん見ず胸に餘て立歸るもあまりはやしと思ふより如何したことと兩親が問ば先刻せんこく音羽まで參りましたが腹痛ふくつうにて何分なにぶん心地こゝちあしければ王子へ行ずに立歸りしと答へて欝々うつ/\部屋に入り夜具やぐ引擔ひきかつぎ打臥うちふししが目先に殘るは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
斯くつぶやきつゝ、余は新聞を顔に打掩うちおおうた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
私は苦しみに堪へ兼ねて必死と両手を組み合せ、わけの判らない哀願の言葉を口の中でつぶやきます。
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
一羽のからすが、彼と母とのすすく声に交えて花園の上でき始めた。すると、彼の妻は、親しげな愛撫の微笑を洩らしながらつぶやいた。
花園の思想 (新字新仮名) / 横光利一(著)
水は障子の外をゆるく流れていた。榊、正太の二人は電燈の飾りつけてある部屋へ三吉を案内した。叔父の家へ寄る前に、正太が橋のたもとで見た青い潮は、耳に近くヒタヒタと喃語つぶやくように聞えて来た。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
打呟つぶやきつゝ早々拭終り又も詰所に帰りて帽子は鴨居に掛け羽織は着
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「どうで餘計者よけいものだ、やしねえからえゝや、いくもつてたつてかまやしねえ」かれさら獨語つぶやいた。勘次かんじあをくなつた。卯平うへい勘次かんじ屹度きつとぜにかくしてるのだとおもつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)