“喃語”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つぶや33.3%
なんご33.3%
むつごと33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
水は障子の外をゆるく流れていた。榊、正太の二人は電燈の飾りつけてある部屋へ三吉を案内した。叔父の家へ寄る前に、正太が橋のたもとで見た青い潮は、耳に近くヒタヒタと喃語つぶやくように聞えて来た。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
五ツの座敷ブチ抜きたる大筵席だいえんせきは既に入り乱れて盃盤はいばん狼藉らうぜき、歌ふもあればねるもあり、腕をして高論するもの、を擁して喃語なんごするもの、彼方かなたに調子外れの浄瑠璃じやうるりに合はして
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
凝乳スメターナをべつとりつけた肉団子ワレーニキを食ひながら、煖かい家の中で、おしやべりで愛想のいい女主人と喃語むつごとを交はすのが悪からう筈はない。