“咏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
53.1%
えい28.6%
うた10.2%
なが6.1%
つぶや2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
信州の何とか云う人が作ったと、聞いた時から、俺の事だ俺の身の上をんだのだと、馬鹿相応そうおうの一つおぼえで、ツイ口に出たのでござんす。
瞼の母 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
我らがこの句をえいじて感動するのは、その景色に感動するばかりでなく、芭蕉の心に感動するのである。たとえてみれば此処ここに一本の木がある。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
むかし「影参差しんし松三本の月夜かな」とうたったのは、あるいはこの松の事ではなかったろうかと考えつつ、私はまた家に帰った。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この雪で暫く登山の見込も絶えたので、多摩川上流の峡谷の雪景をながめながら丹波山に下って一泊し、翌日上野原に出て帰京した。
初旅の大菩薩連嶺 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
私は苦しみに堪へ兼ねて必死と両手を組み合せ、わけの判らない哀願の言葉を口の中でつぶやきます。
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)