“洋妾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ラシャメン34.8%
らしゃめん34.8%
らしやめん17.4%
ラシヤメン8.7%
やうせふ4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
応接室にては三郎へいげんと卓子テエブルを隔てて相対し、談判今や正にたけなわなり。洋妾ラシャメンかたえに侍したり。かれは得々としてへいげんの英語を通弁す。
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この界隈では、すこし綺麗な女のひとだと思うと、たいがいが洋妾らしゃめんと呼ばれる婦人か、異人館に雇われているアマさん(家政婦)だった。
あの洋妾らしやめん上りの老婆ばあさんとは違つて、金はあつても壽命のない男だと見える。吾儕は斯の不幸な亭主の沈んで居るといふ洞を望んで通つた。
伊豆の旅 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
が、さうとすればそれは金のかかつた癖に下品な西洋人好みのけばけばしい着附、厚かましい物ごしを想像させる洋妾ラシヤメンに違ひなかつた。無論、藝者の感じではなかつた。
女盗 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
日本娼婦のすう坡港はかうばかりで現に六百四五十人(この外に洋妾やうせふとなつて居る女は百人もあるさうだ。)あると云ふから、印度インド、濠洲、南洋諸島へ掛けては六七千人にものぼるのである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)