“簪花”の読み方と例文
読み方割合
さんか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雪の羅衣うすものに、霞の風帯ふうたい、髪には珊瑚さんご簪花さんかいと愛くるしく、桜桃おうとうに似るくちらんまぶた。いや蘭の葉そのものの如きしなやかな手ぶり足ぶり。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
上をならう下で、われもわれもと、ほかの武士どもがまたこれを真似、またたくうちに、河内和泉の古寺の塔は、塔の簪花さんかたる飾りを失い、宝鈴ほうれいはみんな武士の酒瓶ちろりに化けてしまったという。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)