“田舎源氏”の読み方と例文
読み方割合
いなかげんじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
節子の手箱の底には二枚続きの古い錦絵にしきえも入れてあった。三代豊国とよくにの筆としてあって、田舎源氏いなかげんじの男女の姿をあらわしたものだ。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一 柳亭種彦りゅうていたねひこ田舎源氏いなかげんじ』の稿を起せしは文政ぶんせいの末なり。然ればそのよわい既に五十に達せり。為永春水ためながしゅんすいが『梅暦うめごよみ』を作りし時の齢を考ふるにまた相似たり。
一夕 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
三、四年前の田舎源氏いなかげんじの一件なんぞがいい手本だ。みんなひどい目に逢いながら、やっぱり懲りねえらしい。増村の息子をはじめ、その遊び仲間は工面くめんのいい家の息子株だ。