“よあけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夜明51.8%
黎明23.2%
天明5.4%
昧爽5.4%
夜暁3.6%
払暁3.6%
五更1.8%
暁明1.8%
拂曉1.8%
1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だれも私ほど坊ちゃんを知ってる者はありませんよ。私ゃね、これで坊ちゃんに大変御贔屓ごひいきになってるんでさあ。どりゃひとつ夜明よあけうたを歌おう」
(新字新仮名) / 竹久夢二(著)
まず言う「汝生まれし日より以来このかたあしたに向いて命を下せし事ありや、また黎明よあけにその所を知らしめこれをして地のふちとらえて悪き者を地の上より振落ふりおとさしめたりしや」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
女はとうとう一泊して天明よあけになって帰って行った。喬生はもう亡くなった女房のことは忘れてしまって夜のくるのを待っていた。夜になると女は少女を連れてきた。
牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
昧爽よあけの胡瓜をもいでくれ、從妹よ
季節の馬車 (旧字旧仮名) / 佐藤惣之助(著)
それは、夜暁よあけまでに幾ばくもない頃であった。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
払暁よあけ頃からみぞれが降出して、扇屋に集る人々の胸には寂しい旅の思を添へるのであつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「うんにゃ。この鶏は、ただの鶏とはわけが違う。時報ときとりといって、狂いなく五更よあけを告げるんで、この界隈かいわいでの共同の物になっているのだ。さあ生かして返せ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まだあけの星も淡い五更よあけの頃。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
深更、暁明よあけ、二度目の、おとないの響きに、今度は、宿屋の、不寝番ねずばんも、うたたねから目を醒されたのであろう——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
暁明よあけの客は、菊之丞に、ちょいと、頭を下げると
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
拂曉よあけひかりはまだわたらぬ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それはもうよあけであった。歩いているうちに女はもしかすると棄てた児に心をかれて探しに往ったのではあるまいかと思いだした。廷章は村はずれの児を棄てた場処へ足を向けた。
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)