天明よあけ)” の例文
天明よあけに及び、四方にうわさ立ち皆いわく、果して相師の言のごとく、妙光女死すといえども、余骸なお五百人に通じ、五百金銭を獲たと。
女はとうとう一泊して天明よあけになって帰って行った。喬生はもう亡くなった女房のことは忘れてしまって夜のくるのを待っていた。夜になると女は少女を連れてきた。
牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
小池は何處で寢てゐるであらうかと、そればかりを考へてゐる中に、早や天明よあけに近くなつた。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)