“引開”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひきあけ25.0%
ひきあ25.0%
ひきひら25.0%
ひっぱだ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
引開ひきあけ見ればお光はすでにはや庄兵衞をば刺留しとめつゝ今や自害じがいをなさんとする景樣ありさまなるに大きに慌忙あわてヤレまてしばしと大聲おほごゑあげんとなししが夜隱やいんのこともしも長家へ漏聞もれきこえ目を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
エリス帰りぬと答ふる間もなく、戸をあらゝかに引開ひきあけしは、半ばしらみたる髪、しき相にはあらねど、貧苦の痕をぬかに印せし面の老媼にて、古き獣綿の衣を着、汚れたる上靴を穿きたり。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
源内先生は、克明に一つずつ扉を引開ひきひらいては部屋を覗いて歩く。寝室のような部屋があるかと思うと、化粧の間とでもいったような、玻璃はりの大鏡が無残にこわれた床に墜ち散っている部屋もある。
引合せたコオトの襟を引掴ひッつかんで、何か、自分の胸が窮屈そうに、こうもがいて、引開ひっぱだけようとしたんだがね、思う通りにならなかったもんだから、(ええ)と云うと、かとはだけた
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)