“三十路”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みそじ55.0%
みそぢ45.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、廊の外から、ことばの途切れをしおに入ってきた静かな人がある。まだ三十路みそじがらみのきれいな尼御前あまごぜであった。清子の横へ、手をつかえると。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三十路みそじを越えても、やつれても、今もその美しさ。片田舎の虎杖になぞ世にある人とは思われません。
雪霊記事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
診察しんさつせし窒扶斯患者ちぶすくわんじや感染かんぜんして、しや三十路みそぢにたらぬわかざかりを北海道ほくかいだうつちしぬ、かぜ便たよりにこれをきしおそのこヽろ
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ここの別当橋立寺とかねて聞けるはこれにやと思いつつ音ない驚かせば、三十路みそぢあまりの女の髪は銀杏返いちょうがえしというに結び、指には洋銀の戒指ゆびわして
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)