“三十間堀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんじっけんぼり80.0%
さんじつけんぼり10.0%
さんじゅっけんぼり10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
和助に聞くと、親しい学校友だちの一人が通って来る三十間堀さんじっけんぼりもそこからそう遠くない。その足で彼はそちらの方へも和助に案内させて行って見た。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
三十間堀さんじつけんぼりに出でて、二町ばかり来たるかどを西に折れて、有る露地口に清らなる門構かどがまへして、光沢消硝子つやけしガラス軒燈籠のきとうろうに鳥としるしたるかたに、人目にはさぞわけあるらしう二人は連立ちて入りぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
おつまは失意の女として、三十間堀さんじゅっけんぼりのある家の二階から、並木の柳の葉かげ越しに、お鯉が嫁入りの、十三荷の唐草からくさの青いゆたんをかけた荷物を、見送っていたのだときいている。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)