黎明しのゝめ)” の例文
すると一心いつしんとほりましてか、満願まんぐわんの日に梅喜ばいきは疲れ果てゝ賽銭箱さいせんばこそば打倒ぶつたふれてしまふうちに、カア/\と黎明しのゝめつぐからす諸共もろとも白々しら/\が明けはなれますと
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
その黎明しのゝめの茫とした夢のやうな空気の中に、最初の私の発見した停車場ていしやぢやうの名は白い板に万家嶺まんかれい Wan-chia-ling と書いてある字であつた。
アカシヤの花 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
其間そのかんたゞ一歩いつぽだ。なるほど黎明しのゝめ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)