“しののめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シノノメ
語句割合
東雲69.1%
黎明22.2%
東明4.9%
晨朝1.2%
東天1.2%
東白1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吉原の万字楼の東雲しののめの部屋に、夜明け方、宇津木兵馬はひとり起き直って、蘭燈らんとうもとに、その小指の傷を巻き直しています。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
まだ黎明しののめの頃ほひ、赤長靴の踵鉄そこがねが目につけばそこには必らずピドールカが情人のペトゥルーシャと甘いささやきを交はしてゐたわけぢや。
一つは信州浅間山の頂上から東明しののめの雲の海の上に遥かに望んだ時、一つは上総の海岸から、恐しい木枯が急に吹きやんだ後の深い朱色の夕焼の空に眺めた時、その他あれこれ。
みなかみ紀行 (新字新仮名) / 若山牧水(著)
じきに押しかゝりては人馬ともに力疲れて気衰ふべければ、明暁野村三田村へ陣替ありて一息つぎ、二十八日の晨朝しののめに信長の本陣へ不意に切掛り、急にこれを攻めれば敵は思ひよらずして周章すべし
姉川合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
外はまだ暁闇、わずかに東天しののめの空が紅い。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東白しののめの空のほのめき——
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)