“しののめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シノノメ
語句割合
東雲68.9%
黎明21.6%
東明5.4%
晨朝1.4%
東天1.4%
東白1.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兆民は前年の暮に保安条例にって東京をわれ、大阪東雲しののめ新聞社の聘に応じて西下する途次、静岡には来たのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
夜半から、はじまった仙公騒動であったから、もう黎明近かった。やがて、東雲しののめがうすぼんやりと、淡色を彩った。
純情狸 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
燈心に花が咲いて薄暗くなった、橙黄色だいだいいろの火が、黎明しののめの窓の明りと、等分に部屋を領している。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
さざなみ一つ立たぬ水槽の底には、消えかゝる星を四つ五つちりばめた黎明しののめの空が深く沈んでゐた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
やがてポルタ・カプチイニの方にかすかな東明しののめの光が漏れたと思うと、救世主のエルサレム入城を記念する寺の鐘が一時に鳴り出した。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
保津川ほづがはの水に沿ふなる女松山めまつやま幹むらさきに東明しののめするも
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
じきに押しかゝりては人馬ともに力疲れて気衰ふべければ、明暁野村三田村へ陣替ありて一息つぎ、二十八日の晨朝しののめに信長の本陣へ不意に切掛り、急にこれを攻めれば敵は思ひよらずして周章すべし
姉川合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
蒋幹はわざと大きく伸びをしながらそう呟いてみた。周瑜は眼を覚まさない。しめたと、厠へ立つふりをして、内房から飛び出した。外はまだ暁闇、わずかに東天しののめの空が紅い。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東白しののめの空のほのめき——
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)