阿古あこ)” の例文
島めぐりの最初の日は三里ほど歩いて阿古あこ村という部落で一泊する予定だった。「タイメイ」さんは路々阿古村の娘たちの話をして聞かせた。
石ころ路 (新字新仮名) / 田畑修一郎(著)
此の島は伊豆七島の内で横縦よこたて三里、中央に大山おおやまという噴火山がありまして、島内は坪田つぼた村、阿古あこ村、神着村、伊豆村、伊ヶ島村の五つに分れ、七寺院ありて、戸数千三百余
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
七歳の時紅梅こうばいを御覧じて「梅の花紅脂べにのいろにぞ似たる哉阿古あこが顔にもぬるべかりけり」十一の春(斉衡二年)父君より月下梅げつかのうめといふだいを玉ひたる時即坐そくざに「月カヽヤクハハル、 ...
八人法師の拍子打ひょうしうちに始まって、簓踊ささらおどりは本座の阿古あこらんどり舞は新座の彦夜叉、かたな玉取りはどう一と、おのおの妙技をつくして、猿楽さるがくの一と幕も佳境に入り、やがて将軍家の桟敷さじきわきの橋がかりから
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
七歳の時紅梅こうばいを御覧じて「梅の花紅脂べにのいろにぞ似たる哉阿古あこが顔にもぬるべかりけり」十一の春(斉衡二年)父君より月下梅げつかのうめといふだいを玉ひたる時即坐そくざに「月カヽヤクハハル、 ...