あこ)” の例文
まるいなだらかな小山のような所をおりると、幾万とも数知れぬ蓮華草れんげそうあこう燃えて咲揃さきそろう、これにまた目覚めながらなわてを拾うと、そこはやや広い街道にっていた。
菜の花物語 (新字新仮名) / 児玉花外(著)
と、しどろになって会釈すると、おもてを上げたさみしい頬に、唇あこ莞爾にっこりして
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さっきからあからめし顔はひとしおあこうなりて浪子は下向きぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
唐黍たうきびあたまあこなつた。
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)