べん)” の例文
あがった所は住吉すみよし村、森囲いでべんがらぬりの豪家、三次すなわちあるじらしいが、何の稼業か分らない。湯殿から出て、空腹すきばらを満たして、話していると夜が明けた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「じゃアひとつ、北国路へでもいって、あの敦賀津つるがつの海にべんがらをおッ立てている、龍巻たつまき九郎右衛門くろうえもん合体がったいして、こんどは海べのほうでも荒してやるか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)