あから)” の例文
奥さんの小言の飛沫とばしり年長うえのお嬢さんにまで飛んで行った。お嬢さんは初々ういういしい頬をあからめて、客や父親のところへ茶を運んで来た。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
『あの、まことに——』と、お菊はよく、顔をあからめながら、勝手口から隣の勝手口へ、女同志の心やすだて、打明けに行くことがあった。
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)