“扮裝”のいろいろな読み方と例文
新字:扮装
読み方割合
いでたち30.0%
なり25.0%
おつくり15.0%
いでた10.0%
みなり10.0%
こしらへ5.0%
ふんさう5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思はず、今入つて來た入口の方へ眼を移すと、暖簾のれんの間から、鉢卷、たすきと言つた扮裝いでたちの人間が、押し重つて覗いて居るではありませんか。
一つフロツクコートで患者くわんじやけ、食事しよくじもし、きやくにもく。しかれはかれ吝嗇りんしよくなるのではなく、扮裝なりなどにはまつた無頓着むとんぢやくなのにるのである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
いま、歌舞伎劇などで、下町娘の代表になつてゐる扮裝おつくりは、白子屋お熊や、八百屋お七であるが、あれは丁度その眞中をいつてゐる好みだといへる。
下町娘 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
行親 天下やうやく定まりしとは申せども、平家の殘黨ほろびつくさず。且は函根より西の山路やまぢに、盜賊ども徘徊する由きこえましたれば、路次ろじの用心として斯樣にいかめしう扮裝いでたち申した。
修禅寺物語 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
職員室には、十人許りの男女——何れも穢ない扮裝みなりをした百姓達が、物におびえた樣にキョロ/\してゐる尋常科の新入生を、一人づゝ伴れて來てゐた。
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
良助は山へ行つた時刻が騷ぎの後だし、虚無僧の扮裝こしらへを隱しやうは無い、その上身體が小さい。倉松は皆なと一緒に馬道から來て居る。
そこできのこ扮裝ふんさうは、しま着附きつけ括袴くゝりばかま腰帶こしおび脚絆きやはんで、見徳けんとく嘯吹うそぶき上髯うはひげめんかぶる。そのかさいちもつが、鬼頭巾おにづきん武惡ぶあくめんださうである。岩茸いはたけ灰茸はひたけ鳶茸とびたけ坊主茸ばうずたけたぐひであらう。
くさびら (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)